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“自分と楽器だけで何ができるか...” 独奏という形にこだわり、様々なアイデアを持った作品と対峙する中で、 ”どこまでが独奏なのか?” ”演奏するとはどういうことか?” という2つのテーマに突き当たりました。
本公演では、多角的な視点から「独奏」「演奏」の核心に迫る3作品を演奏します。
山本昌史:REAL TIME - The Elf in Big f -(2023)※初演
演奏動作と全く違う音が聞こえてきたら?演奏者が弾いている音だと思ったら実は楽器胴体の中に住む何者かが代わりに演奏していたとしたら?というコンセプトの元に作りはじめました。f字孔の中の住人の動きを想像しながらお楽しみください。
シモン・ステン=アナーセン:Self-reflecting Next To Beside Besides #1 (2005) #9 (2007) #10 (2007)
作曲という行為が「音」ではなく「動作」に向けられていたとしたら?
『Next To Beside Besides』はチェロ独奏のための作品『Beside Besides』を他の楽器に「振付翻訳」(編曲ではなく、演奏動作を翻訳)した作品集で、11の楽器と1台のビデオカメラのために翻訳されました。
本日は、事前撮影した#9(コントラバス)、#10(ビデオカメラ)の映像をバックに#1(コントラバス)を演奏します。それぞれの動作の関連性にご注目いただきたいと思います。
ピエール・ジョドロフスキ:TOUCH(山本昌史委嘱作品・2022)※フルバージョン日本初演
「一人で全て制御できる、エレクトロニクスを伴ったコントラバス独奏曲」という条件で委嘱し、「接触」をコンセプトに作曲された作品。
楽器やものに触れるとはどういうことなのか。私たちが耳にする音は、常にそれらの楽器やものに対する行為と結びついているのか。
作曲者による映像を伴った新演出は、本日が世界初演となります。
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