
コントラバス百万石
Contrabass Hyakuman-goku
日時:2026年 5月16日(土)15時開演
会場:KMアートホール(京王新線幡ヶ谷駅下車徒歩8分、東京都渋谷区)
演奏:
山本昌史(コントラバス) Masashi YAMAMOTO, Contrabass (Double bass)
染谷美里(三味線) Misato SOMEYA, Shamisen *松尾作品
オーケストラやジャズバンドで音響を下支えするコントラバスは、実は独奏楽器としても無限の魅力を秘めている。佐治敬三賞を受賞するなど活躍ぶりが目覚ましい山本昌史を迎え、チーム百万石のメンバー作曲家5人による渾身のソロ作品、デュオ作品で、コントラバスの新しい魅力を発見する。
気鋭の奏者による清新なプログラム。ご期待ください。
演奏曲目(予定、曲順未定):
小川 類 Rui OGAWA
Cirque intérieur (シルク・アンテリウール)
for Contrabass & Electronics(2026)
《Cirque intérieur》は、コントラバス、エレクトロニクス、映像によって構成される作品です。
タイトルはフランス語で「内なるサーカス」「内なる巡り」といった意味を含み、人の内側で絶えず起こっている多層的な動きや反応をイメージしています。外からは静かに見える時間の中にも、身体の内部では、心拍、呼吸、緊張、弛緩、集中、揺らぎ、そしてまだ言葉としては捉えきれない感情の動きが続いています。ここで目指しているのは、そうした内側の運動を、単なる概念としてではなく、音楽として感じられる時間の流れへ変えていくことです。
中川 俊郎 Toshio NAKAGAWA
『アンチ・コンピュートピアライズド・ファンタジー』
コントラバス独奏のための (2026)
Anti-CompUtopialized-Fantasy
for Contrabass Solo
橋本 信 Shin HASHIMOTO
A little emotion(ちょっとした情緒)(2026)
松尾 祐孝 Masataka MATSUO
コントラストリングス第1番-b〜三絃とコントラバスの為の五章(1999/2026 改訂初演)*
CONTRASTRINGS no.1-b – Five Movements for Shamisen and Contrabass (1999/2026 Revised, Premiere)
四章構成の初演版から27年の時を経て、五章構成の改訂版の誕生となります。
共演者の染谷美里さんは、洗足学園音楽大学現代邦楽コース卒業の期待の若手で、つい先日に、
卒業後三年間の目覚ましい活躍に対して出身大学から"前田記念学長特別賞”の表彰を受けたばかりでもあります。
三味線(三絃)とコントラバスという珍しい組み合わせによる丁々発止のやりとりを含む音楽に、どうぞご期待ください。
森田泰之進 Yasnoshin MORITA
速驚曲第3番(2023/2026 一部改訂初演)
Impromptu III
遊ぶことは人間の快楽と深い関係にある。フランスの社会学者ロジェ・カイヨワ(Roger Caillois, 1913-1978)は、遊びを「競争」「偶然・運」「模倣」「めまい」の4つに分類している(カイヨワ『遊びと人間』)。中でも速さを競う「競争」やすべり台やジェットコースターなどで得られる「めまい」は高速鉄道や高速道路を走る自動車に乗ったときにも得られるものであり、スピードを出すことで「楽しい」「スッとする」と感じるのは人間の本能でもあるのだ。 「速驚曲」シリーズは伝統的な即興曲=impromptuの様式を踏まえつつ、高速度体験や速度変化体験に似た効果を実現しようとする独奏曲群だが、中でも第3番では持続、集中、陶酔感がさらに深まっている。加えて曲中の12のセクションには器具を使った即興的要素や短いフレーズの反復もあり、カイヨワの言う「偶然・運」「模倣」も含んでいる。 コントラバスというおもちゃを扱っているような感覚。これもまた「遊び」である。
(森田泰之進・初演時のプログラムノートより)
ジェイコブ・ドラックマン Jacob DRUCKMAN (1928-1996)
ヴァレンタイン
Valentine (1969)
1969年に初演されて以来、おそらく最も演奏回数の多い独奏コントラバスのための現代作品。それまでの「ルール」と「伝統」を破り、曲に演劇的な要素を加えるだけでなく、楽譜を「再発明」した。五線譜の下にはさらに2本の線が記され、上には声楽用の五線譜が追加されている。音符の符頭は、白、黒、それぞれ円形、三角形、四角形、×印など、全て異なる奏法を意味する。拍子やテンポが設定される代わりに、5秒間隔でおおよその経過時間が表示されている。演奏者は、このあまりにも多すぎる楽譜上の情報を読み取り表現することを要求される。
